執筆者
中村楓(介護福祉士)
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キッチンの介護リフォームと外壁塗装は、一見すると違う工事に思いがちなので、 別々の業者さんに工事をお願いした方がいいと思うかもしれません。
しかし実は、キッチンの介護リフォームと外壁塗装工事は、 一緒の業者さんに担当してもらうと、あなたにとってメリットがたくさんあるんです。
ここでは、
- キッチンの介護リフォームと外壁塗装を同時に行うメリット
- キッチンの介護リフォームと外壁塗装の内容
- キッチンの介護リフォームと外壁塗装の業者さんの選び方
これらについて私と一緒に見ていき、 あなたや一緒にお住まいのご家族が安心して生活できるための情報を身につけましょう。
- 目次
- キッチンの介護リフォームと外壁塗装は一緒に行う方がいい?
- キッチンの介護リフォームと外壁塗装はどんな工事?
- キッチンの介護リフォームと外壁塗装で選ぶべき業者は?
- キッチンの介護リフォームと外壁塗装は保険が使える?
- 最後に…。
キッチンの介護リフォームと外壁塗装は一緒に行う方がいい?
もしあなたが、「キッチンを介護リフォームしようかな…。」と考えている場合、 お家の外壁塗装も一緒に行うと、たくさんのメリットがあります。
キッチンの介護リフォームと外壁塗装を一緒に行うとどんなメリットがあるのか、確認していきましょう。
メリット1:業者選びが楽になる
お家の工事やリフォームをするときは、工事業者さんにお家の調査や見積もりをお願いして、業者さんを選ぶところから始まります。
お家の調査や見積もりは1社だけにお願いすると、調査内容や見積もり金額などが適正かどうか、判断が難しくなってしまうので、 複数の業者さんで相見積もりをして比較することがとても大切。
しかし、キッチンの介護リフォームと外壁塗装を別の業者さんにお願いするとなると、 相見積もりの数も2倍になり、
「この見積書はどんな業者さんにもらったんだったかな?」
「業者さんが多すぎて、打ち合わせの日程調整が大変…。」
「あの業者さんてキッチンリフォーム業者だっけ?外壁塗装業者だっけ?」
このように、比較・検討したくても、やりとりする業者さんが多すぎて混乱してしまい、 じっくり考えにくくなってしまいます。
そのため、キッチンの介護リフォームと外壁塗装の工事を同じ業者さんにお願いすることで、 業者さん選びを考えやすくなり、手間や時間を減らすことができるんです。
メリット2:お家の困り事の相談役が見つかる
キッチンの介護リフォームと外壁塗装の両方を行うことができる業者さんを見つけておくと、 工事後もお家まわりで困ったことがあれば、すぐに相談することができます。
お家の中も外も工事ができて、あなたが安心してお願いできるような業者さんを知っておくことで、 お家の中の工事をお願いしたいときや、お家の外装などのメンテナンスをしてほしい時に、 業者選びをする必要がなくなり、すぐにお家を見てもらうことができます。
今後の生活の中でも、お家の不具合はいつ起きるかわからないので、 すぐに相談できる業者さんがいることで、安心した生活を送ることができるんです。
キッチンの介護リフォームと外壁塗装はどんな工事?
キッチンの介護リフォームや外壁塗装は、具体的にどんな工事をするのか、 工事内容や工事に掛かる期間、価格などを詳しく見ていきましょう。
キッチンの介護リフォームってどんな工事?
キッチンの介護リフォームでは、使う人の心身状態に合わせて安全に使用できるよう、 さまざまな種類の介護リフォームが行われます。
キッチンの介護リフォームの種類や内容は、以下のようになっています。
キッチンの介護リフォームの種類
リフォームの種類 | 具体的内容 | メリット |
---|---|---|
シンクの変更 | シンクの下に足が入ったり、車いすでも利用できるシンク、手入れがしやすいシンクに変更。 | ・座ったまま、車いすのままでも料理や洗い物などがしやすくなる。 ・手入れがしやすいことでキッチンの掃除の手間が省ける |
コンロの変更 | 立ち消え安全装置付きガスコンロやIHへの変更。 | 鍋を火にかけっぱなしにしていても家事になりにくい。 |
感知器や報知器の設置 | ガス漏れ感知器や火災報知機を設置する。 | 火事などの緊急事態が起こるリスクを減らすことができる。 |
食器洗い乾燥機の導入 | 食器洗い乾燥機を設置する。 | 食器洗いの手間がなくなる。 |
床材の変更 | 濡れても滑りにくい床材に変更。 | 転倒のリスクを減らすことができる。 |
ヒートショック対策 | 足元に床暖房を採用したり、足元温風器を設置。 | 他の部屋との温度差を小さくすることで、ヒートショックがおこるリスクを減らす。 |
水栓金具の変更 | 水栓金具を自動の物やタッチセンサータイプなどに変更。 | 手の力が弱くても一人で簡単に水道を利用することができる。 |
キッチンの介護リフォームでは、高齢者でも使いやすいシステムキッチンに変更する方法があります。
例えば大手リフォーム機器メーカーのLIXILでは、 車いすで使うことができるキッチン「ウエルライフ」が販売されています。
「システムキッチン」ってなに?
システムキッチンという言葉は、近年よく使われるようになりましたが、 そもそも普通のキッチンと何が違うかというと、 調理スペース・流し台・コンロが一枚の板で一続きになっているのがシステムキッチン。
従来のキッチンは、調理スペース・流し台・コンロが別々に分かれていて隙間があるような形が多くありましたが、 最近ではこれらが一体になっているシステムキッチンが増えてきています。
システムキッチンは高さが統一されるので作業がしやすく、 掃除やお手入れも簡単で、介護リフォームで採用されやすい形なんです。
キッチンの介護リフォームに掛かる費用と工事期間
キッチンの介護リフォームをする時、どのくらいの工事期間が掛かるのか、 価格はいくらなのかという点は、とても気になる部分ですよね。
キッチンの介護リフォームの価格相場と工事期間は、以下のようになっています。
リフォームの種類 | 工事詳細 | 費用 | 工期 |
---|---|---|---|
システムキッチンの交換 | 車いす仕様 | 約95万円~ | 約2日~2週間 |
座って使用できるタイプ | 約110万円~ | ||
コンロの変更 | 約10~20万円 | 約1日 | |
感知器や報知器の設置 | ガス感知器 | 約500円~(工賃別) | 約1日 |
火災報知器 | 約1200円~(工賃別) | ||
食器洗い乾燥機の導入 | 据え置き型 | 約2万8千円~ | 約1日 |
ビルトイン型 | 約3万7千円~ | ||
標準工事費用 | 約4万8千円~ | ||
床材の変更 | クッションフロア | 約1万5千円~ | 約1日~ |
フローリング | 約8万円~ | ||
ヒートショック対策 | 床暖房 約55万円~ | 約2~4日 | |
水栓金具の変更 | 自動水栓 | 約7万8千円~ | 約1日 |
工事費 | 約1万円~ |
キッチンや機器の種類、あなたのお家の状態などによって工事金額は変わってくるので、 優良業者さんにあなたのお家をしっかり調査してもらったり、 どんな工事が必要なのかをじっくり考えることが大切です。
外壁塗装ってどんな工事?
お家の外壁は年々、紫外線や雨、カビやコケなどによって劣化していくので、 塗料を塗って保護する外壁塗装工事が必要になります。
外壁塗装は10年に一度を目安に行うことで、 お家の健康な状態を長く保っていくことができ、 色やデザインを変えることでお家の印象を変えることもできます。
外壁塗装に使われる塗料は、以下のように品質を表すグレードによって寿命や費用が変わってくるので、 あなたがお家をどのくらい持たせたいのかを考えて、 塗料を選ぶことが大事になってきます。
塗料グレード | 耐用年数 | 価格相場 |
---|---|---|
アクリル系塗料 | 約2~3年 | 約1,000~1,200円/㎡ |
ウレタン系塗料 | 約5~7年 | 約1,800~2,000円/㎡ |
シリコン系塗料 | 約7~12年 | 約2,500~3,500円/㎡ |
ラジカル系塗料 | 約8~13年 | 約3,500~4,000円/㎡ |
フッ素系塗料 | 約10~15年 | 約3,500~4,500円/㎡ |
無機系塗料 | 約15~20年 | 約5,000~5,500円/㎡ |
キッチンの介護リフォームと外壁塗装で選ぶべき業者は?
キッチンの介護リフォームと外壁塗装を一緒に行う時に、一番大切になるのは工事をお願いする業者さんの選び方です。
実際にあなたのお家を工事するのは工事業者さんなので、 優良な業者さんにお願いしなければ、工事が失敗したり、 悪い業者にだまされてしまうかもしれません。
- 相見積もりであなたが納得できる業者さん
- あなたや家族の暮らしを親身になって考えてくれる業者さん
- キッチンの介護リフォームと外壁塗装どちらも実績のある業者さん
キッチンの介護リフォームと外壁塗装を、一つの業者さんにお願いする時は、 上の3つのポイントを押さえて選んでほしいので、私と一緒に確認していきましょう。
ポイント1:相見積もりであなたが納得できる業者さん
業者さんを選ぶときは、1社だけに見積もりをお願いして検討するのはオススメではありません。
多すぎず少なすぎない2~3社で相見積もりをして、 見積もりの内容や金額、業者さんの対応などをしっかり比較してみましょう。
もし1社目の業者さんが良いと思っても、 別の業者さんの話も聞いてみると、実は1社目の見積もり金額は適正ではなかった…ということもあります。
また、見積もりではあなたが納得できるかどうかがとても大切。
「何だか腑に落ちない…。」
「質問しても納得できる答えをもらえない…。」
このような引っかかりが心に残ったまま何となく工事をお願いすると、 工事後もモヤモヤを抱えたままの生活になってしまいます。
いろんな業者さんから話を聞いてみて、 あなたが納得できて安心してお家を任せられる業者さんを選んでほしいです。
ポイント2:あなたや家族の暮らしを親身になって考えてくれる業者さん
キッチンの介護リフォームや外壁塗装は、業者さんに豊富な知識や優れた技術があるだけでは、上手くいくとは限りません。
お家に住むあなたやご家族の暮らしを考えることで、
「このお家の外壁にはこの塗料の方が合うんじゃないか?」
「あの方の身体を考えるとこの部品は逆に邪魔かもしれない」
このように、ただ言われた通りに工事するだけでは見えないものが見えてくるので、 あなたの暮らしをしっかり考えてくれる業者さんを選ぶのがオススメです。
業者さんからの提案をもらったり、 それに対してあなたの考えを話してたりして、 あなたと業者さんとで見積もりや工事内容を一緒に練り合わせて作っていくことで、 キッチンの介護リフォームと外壁塗装を、満足できる形で成功させることができます。
介護リフォームでは車いすなどを使うご家族がいる場合、 工事期間中の生活でも、その方の立場に立った気配りができる業者さんにお願いすると安心です。
ポイント3:キッチンの介護リフォームと外壁塗装どちらも実績のある業者さん
キッチンの介護リフォームと外壁塗装を一つの業者さんに行ってもらう場合、 外壁塗装が得意でも、キッチンの介護リフォームはまだ実績が少ないところにお願いしてしまうと、 満足のいく工事にならない可能性があります。
どちらかの工事がキレイに終えられても、 もう一方の工事に不満が残れば、両方の工事全体の不満となってしまうこともあります。
また介護リフォームでは、介護が必要な人と介護をする人の両方に配慮できる提案や対応が大切になるので、 外壁塗装だけではなく介護リフォームの実績もきちんとある業者さんを選びましょう。
キッチンの介護リフォームと外壁塗装は保険が使える?
キッチンの介護リフォームと外壁塗装をしたいと思っても、 どちらも大きなお金が掛かるので、掛ける費用を削減できると嬉しいですよね。
キッチンの介護リフォームと外壁塗装をする時の保険について、それぞれ一緒に見ていきましょう。
外壁塗装で保険を使うには?
外壁塗装では、火災保険を利用して工事ができることがありますが、 火災保険の適用条件に満たされにくい部分になっています。
火災保険は風災と呼ばれる、台風や雨風が原因で外壁が傷ついた場合に適用されるものですが、 外壁の場合は風災で直接破損するといった例が少なく、 風で飛ばされてきた物が当たった影響などによる適用が多くなります。
もし、風災で外壁が傷ついてしまった場合は、破損場所などを写真に撮っておき、 早めに火災保険の申請をしましょう。
キッチンの介護リフォームは保険が使えない?
トイレやお風呂の介護リフォームでは、介護保険を使って工事ができることがありますが、 キッチンの介護リフォームでは、介護保険が使われることが少ないです。
実は、介護保険の住宅改修が適用される範囲が決められているため、 キッチンの介護リフォームでは介護保険を使いにくいんです。
キッチンの介護リフォームと介護保険の関係性を、一緒に詳しく見ていきましょう。
介護保険の住宅改修とは
介護保険を使って介護リフォームを行う場合、住宅改修の対象となる工事であるかが大切になり、 適用される住宅改修の種類は、以下の6つに限定されています。
- 手すりの取り付け
- 段差の解消
- 滑り防止や移動を円滑に行うための床材の変更
- 引き戸等への扉の取り替え
- 洋式便器等への便器の取り替え
- 上記の住宅改修に付随して必要となるその他の住宅改修
これら6つのどれかに当てはまる工事であれば、 場所は問わずに介護保険の適用を受けられる可能性があります。
介護保険の住宅改修で支給される金額の上限は20万円と決められていますが、 20万円全額が支給されるのではなく、20万円から自己負担分を引いた金額が支給されます。
つまり、1割負担の場合は18万円、2割負担の場合は16万円、3割負担であれば14万円が支給されることになります。
キッチンの介護リフォームは介護保険が使える?
キッチンの介護リフォームでは介護保険を使われることが少ないとお話ししてきましたが、 介護保険が適用されることもあります。
リフォーム前のキッチンの床が滑りやすく危険な場合や、 車いすで利用するために移動がしやすい床材に変えた場合には、 介護保険の「床材の変更」に該当する可能性が高いんです。
ただし、介護保険を利用して介護リフォームを行う場合には、 介護認定調査を受けて、要支援もしくは要介護認定をしてもらう必要があります。
また、工事前の申請が必要になり、工事が済んでから申請してしまうと、 介護保険の適用になる工事であっても保険金を支給してもらうことができません。
あなたの家族がすでに介護認定を受けている場合には、 必ず工事の前に担当のケアマネジャーさんに相談するようにしましょう。
執筆者
中村楓(介護福祉士)
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