ガラスでお家の断熱をする方法を知っておくことで、暑い夏場や寒い冬場も快適に過ごしやすくなります。
外壁塗装コンシェルジュ 建物工事のアドバイザー
お家の断熱効果を高めると、冬は暖かく、夏は涼しく快適に暮らすことができます。
「我が家の断熱効果は今からでも上げることができるの?」
と不安に思ってしまうかもしれませんが、外壁の内部に入っている断熱材を交換するといった大掛かりな工事でなくても、お家のガラスを替えるだけで、簡単に断熱効果を上げることができるんです。
お家の窓ガラスを、断熱効果の高いものに交換すると、使うガラス次第では3倍も断熱効果がアップするといわれています。
ここでは、ガラスの種類や、今あるガラスの断熱性能を上げる方法、費用相場などをお話させていただければと思いますので、今お住まいのお家で快適に過ごすためにも、私と一緒に情報を見ていきましょう。
ガラスでお家の断熱ができる?
断熱と聞くと、お家の壁での断熱を思い浮かべるかもしれませんが、ガラスでも断熱をすることができます。
実は、お家の中で熱の出入りが一番多い場所は窓なんです。
具体的にするために、大手窓メーカーのYKK APが算出した数値を見てみましょう。
冬にお家から出ていく熱の割合
お家の部位 | 出ていく熱の割合 |
---|---|
窓 | 52% |
外壁 | 19% |
換気システム | 15% |
床 | 9% |
屋根 | 5% |
夏に外からお家に入ってくる熱の割合
お家の部位 | 出ていく熱の割合 |
---|---|
窓 | 74% |
外壁 | 12% |
屋根 | 6% |
換気システム | 5% |
床 | 3% |
上記の表を見てみると、熱がお家から逃げるのも、外からお家の中に入ってくるのも、ほとんどが窓からであることがわかります。
お家の断熱性を上げることで、冬は暖かくて夏は涼しい、快適な生活ができるので、光熱費を節約できるというメリットがあり、結露を抑えてくれる効果もあるので、湿気によるカビやダニの繁殖も防いでくれます。
断熱と遮熱の違い
断熱と遮熱、どちらも「熱」という言葉が使われていて同じようなものと思われがちですが、断熱と遮熱では役割が違います。
断熱とは、お家の中と外の熱移動を防ぐ役割を持っており、夏場は外の暑さを家の中に入りにくく、冬場は室内の暖かさを外に逃がしにくくしてくれるんです。
遮熱は、太陽光に含まれる、熱の元となる赤外線を反射する役割のことで、熱を反射して、お家の温度上昇を防ぐことができます。
ガラスでお家の断熱をする方法
ガラスでお家の断熱効果を上げるといっても、その方法はさまざまです。
断熱効果をアップさせるガラスの種類や、ガラス交換以外の方法も一緒に見ていきましょう。
断熱効果のあるガラスにする
ガラスで断熱をするときに一番効果的と言えるのは、断熱効果のあるガラスに交換することです。
あなたのお家で今使っているガラスにあとからスプレーやコーティングをするよりも、ガラス自体が断熱効果を持ったものになるのでオススメです。
断熱効果があるガラスとひとことで言っても、実は複層ガラスと高断熱複層ガラスの2種類あるので、特徴を詳しく見てみましょう。
複層ガラス
複層ガラスは2枚のガラスが使われており、ガラスとガラスの間にスペーサーと呼ばれる金属が挟んであります。
スペーサーによってガラスの間に空間が生まれますが、この空間によって断熱効果や遮音効果も持たせることができるんです。
ガラス同士の空間には、乾燥した空気かアルゴンガスと呼ばれるガスが入れられていますが、アルゴンガスは熱を伝えにくい特性を持っているので、空気の入った複層ガラスよりも優れた断熱効果を発揮します。
複層ガラスはペアガラスと呼ばれることもありますが、ペアガラスはメーカーの製品名で、今では浸透してペアガラスと呼ばれることが多いです。
Low-E複層ガラス
Low-E複層ガラスは、高断熱複層ガラスとも呼ばれ、一般的な複層ガラスと同じく2枚のガラスの間にスペーサーを挟んで、真ん中に空間が作られているガラスです。
一般的な複層ガラスとの大きな違いは、室内側のガラスに特殊な金属膜をコーティングすることで、複層ガラスの1.5倍の断熱効果があります。
複層ガラスよりも価格は高いですが、高い断熱効果で冷暖房の負荷を大きく削減できるので、長い目で見ると省エネ・電気代の節約に繋げることができます。
金属膜のコーティングが窓の外側になっているタイプもあり、こちらは遮熱効果を持たせることができます。
断熱スプレーを使う
断熱スプレーは、コーティング剤を窓に直接吹き付けることで窓に膜を作り、断熱効果を持たせる方法です。
断熱効果で省エネにも繋がることから、省エネスプレーという名前で販売されているものもあります。
断熱スプレーは、ホームセンターやネット通販などでも購入できるので、あなた自身でガラスに断熱効果を持たせることもできますが、コーティング剤がムラになったり、使う断熱スプレーによっては効果があまり期待できない場合もあるようです。
断熱シート・フィルムを貼る
断熱シートや断熱フィルムという、窓やサッシに貼り付けるシートのことで、吸盤タイプや、水を使って貼り付けるタイプがあります。
ホームセンターやネット通販でも購入することができるので、DIYで貼り付ける人も多く、もし何かの衝撃でガラスが割れてしまったときには、ガラスの飛散を防ぐ役割も果たしてくれます。
しかし、DIYで施工する場合、窓のサイズに合う断熱シートが見つからない可能性があり、その場合は何枚もの断熱シートをつぎはぎで貼る必要があります。
また、市販されている断熱シートは長持ちしないものが多く、効果が切れた断熱シートは剥がして再度新しいシートに貼り替えなければなりません。
窓が大きい場合はキレイに貼るのが難しく、継ぎ目に汚れが溜まりやすいというデメリットもあります。
断熱塗料でコーティングする
断熱塗料は、窓ガラスの内側にローラーを使って塗ることで断熱効果を高めることができ、断熱シートよりも寿命が長いことが特徴です。
塗料の種類もたくさんありますが、断熱効果が高いものほど窓の透明度が低くなってしまう傾向にあります。
断熱塗料自体は、ネット通販やホームセンターで手に入れることができるので、あなた自身でDIYもできますが、塗料を塗る必要のない場所を保護する手間が掛かったり、塗りムラができたりするので注意が必要です。
ガラスで断熱するための価格はいくら?
お家の断熱効果を上げて快適に過ごしたいけれど、気になるのは費用面ですよね。
ガラスで断熱する方法ごとに、どのくらい費用が掛かるのかを一緒に確認していきましょう。
断熱ガラスにする場合
省エネに関心をもつ人が増えていることもあり、近年ハウスメーカーさんでも断熱ガラスが推奨されたり、ガラスメーカーでも断熱ガラスの開発や改善が繰り返されて、断熱ガラスの性能はどんどん良くなっています。
そのため、お家の断熱効果を確実にアップさせたい場合や、断熱効果以外の機能にも期待したいという場合は、新しく断熱ガラスに交換するのがおすすめです。
断熱ガラスにする場合の方法は、大きく下記の2つに分けられます。
サッシごと交換する
サッシとは、窓の周りに取り付けられている窓枠のことで、ガラスをサッシごと交換すると、サッシの色を変えてお家の雰囲気を大きく変えることができます。
サッシはアルミサッシが主流でしたが、現在は樹脂性のサッシが人気を集めており、樹脂サッシを使うことでさらに断熱性を高めることができます。
サッシごと窓ガラスを交換する場合の費用相場は、種類や大きさなどで差が出るため、約10~20万円となっています。
ガラスだけ交換する
ガラスだけを断熱ガラスに交換する方法を取ると、今あるサッシからガラス部分のみを取り外して断熱ガラスをはめ込む工事になるので、サッシごと交換するよりも工事期間が短くなります。
費用相場は約20,000~65,000円となっていますが、断熱ガラスの種類や大きさ、交換方法によって変わるため、幅の広い相場となっています。
断熱スプレーを使う場合
断熱スプレーは、約2,000円前後で購入することができます。
窓に直接液体をスプレーして、スポンジなどのやわらかい素材のもので塗り拡げるという、自分で簡単に断熱できる方法の一つとして人気がありますが、効果は約1ヶ月ほどしか持続しないため、定期的にスプレーをする必要があります。
また、「断熱スプレーを使ってみても、あまり効果が感じられなかった…。」というケースもあるので、あまりオススメではありません。
断熱シート・断熱フィルムを貼る場合
市販されている断熱シート・断熱フィルムは、ガラスに直接貼るタイプとサッシに貼るタイプの2種類がありますが、一般的には窓に直接貼るタイプの方が断熱効果が高いと言われています。
きちんと窓に合わせたサイズに切ったり、窓とシートの間に空気が入らないように貼らなければ、窓全体の見栄えが悪くなり、お部屋全体のイメージダウンにも繋がってしまうので、注意してほしいです。
断熱シートは、およそ1,000円から大きさによって価格が上がり、もっと安いものでは100円均一ショップで販売されているものもあるようです。
しかし、市販の断熱シートは、約1年ほどしか効果が持続しないものが多いので、定期的に貼り替える必要があり、使う断熱シートの種類によっては、部屋の中が暗くなってしまうこともあります。
専門業者さんにお願いする方法もある
窓ガラスは小さなものではないので、あなた自身でお家のガラスに断熱シートや断熱フィルムを貼ろうとすると、キレイに仕上げるのが難しく、しっかり貼り付けることができなければ断熱効果が弱まってしまう可能性もあります。
断熱シートや断熱フィルムを取り扱う専門業者さんにお願いすると手間や失敗も省けて、業者さんが扱う断熱シートは市販の製品よりも透明度が高いので、優れた断熱効果が期待できます。
費用は、1平方メートルあたり約14,000円~18,000円が相場となっています。
断熱塗料でコーティングする場合
断熱塗料でコーティングする場合、窓用の塗料自体は約4,000~6,000円程度で購入できるのですが、窓用塗料にはさまざまな種類があるので、基本的には専門業者さんに相談して工事をお願いするのがオススメです。
DIYでコーティングしようとすると、どうしても塗りムラが出来てキレイに仕上げるのが難しく、十分な効果を持たせることが出来ない場合もあります。
断熱塗料のガラスコーティングを専門業者さんにお願いする場合の費用は、1平方メートルあたり約10,000~20,000円が相場となっています。
ガラスで断熱をするときの注意点
ガラスでお家の断熱効果を上げる方法はたくさんありますが、あなたに注意してほしいことがあります。
知っておかないとケガの原因になったり、結果的に費用が高くなってしまう恐れもあるので、ガラスを断熱するときの注意点を、一緒に確認していきましょう。
ガラスの熱割れに注意
ガラスの熱割れとは、熱を吸収して高温になった部分が、膨張して割れてしまう現象のことをいいます。
サッシに隠れている部分のガラスは温度が上がらず低温なので、温度差が生じて熱割れを引き起こしてしまうんです。
そのため、冬場に太陽がよく当たる南側の窓に熱割れが発生することが多いですが、近年、窓ガラスの熱割れで多い原因は、断熱フィルムや断熱シートを貼ったことによるものが多いようです。
熱吸収率の高いフィルムやシートを貼ると、ガラスにも熱が伝わり熱割れのリスクが高くなってしまいます。
ガラス用の断熱フィルムや断熱シートの特性と、窓の種類や状態がわかっていないと、「ある日突然ガラスが割れた!」ということが起きる可能性があります。
あなたのお家に小さいお子さんやお年寄りがいる場合は、十分注意してほしいです。
作業は無理をせず専門業者にお願いする
ガラスで断熱効果を上げるにはさまざまな方法があり、あなたご自身でできる断熱法もお話させていただきましたが、何も考えずお家のガラスに断熱効果を持たせると、熱割れが起きるという危険も考えられます。
お家の窓の向きや使っているガラスの特性などをきちんと理解しないままでは、ケガをしたり、窓ガラスを交換することになる可能性が出てきます。
また、大きい窓、高い位置にある窓など自分では施工しにくい場所や、危険をともなう所もあるので、少しでも「心配だな」と感じることがあれば、無理をせずに専門の業者さんにお願いするようにしましょう。
施工経験豊富な業者さんは、あなたの予算や要望を元に最適な方法を提案してくれるので、お家を快適な環境にするためにはオススメです。
さらに自分で施工しようとすると、なかなかキレイに仕上げることは難しいですが、専門業者さんなら見た目も美しく仕上げてくれます。
お家の中の空間を快適に、そして美しくキレイに保つためにも、まずは専門業者さんへ相談してみてほしいです。
最後に…。
ここまで読んでいただきありがとうございます。
ガラスによる断熱についてまとめてきましたが、分かりづらいところやもっと知りたい情報はありましたか?
お家のガラスに断熱効果を持たせる工事は、快適な生活を送るためにも必要なものですが、お家全体を守るための外壁塗装と一緒に行うのがオススメです。
どんな小さなことからでもご相談を無料で受け付けているので、お気軽に以下のお家の工事に関するご相談フォーム・お電話にてご連絡くださいね。
あなたにとって、ガラスによる断熱に関する安心・納得の情報になれれば嬉しいです。
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