塗装前に高圧洗浄が必要な理由
外壁塗装の際に、高圧洗浄を行うか否か、施工業者によって対応が異なる場合があります。高圧洗浄という工程は今では広く浸透してきてきたものの、まだ歴史が浅いこともあり、いまだに水洗いのみで塗装を行う施工業者もあるようです。
高圧洗浄の作業は、外壁細部のチェックや、防水の養生、水道代、乾燥などの作業時間と負担が高い工程です。それでも、仕上がりに大きく影響が出るので必ず行ったほうがよいといわれています。今回は、なぜ高圧洗浄が必要なのかポイントをまとめました。
どうして高圧洗浄が必要?
塗装された外壁の表面にできた塗膜は、古くなったり雨風雪などにさらされたりして年月を重ねて劣化していきます。劣化した塗膜は、少しずつ粉化し、触ると白い粉が付着するようになっていきます。これを「チョーキング現象(白亜化現象))といいます。
チョーキング現象が起きてしまった外壁の上に塗装を行っても、古い塗膜が邪魔になり剥がれやすくなってしまうのです。新たな塗装をしっかり定着させるためには、古い塗膜や汚れ、カビ、サビなどを高圧洗浄できっちり取り除くことが重要なのです。
高圧洗浄作業は仕上がりも変わる
外壁塗装の際、足場を設置したら塗装前に高圧洗浄作業を行います。高圧洗浄だけでは取れない汚れは、薬剤などを使ってこそげ落とします。業務用の高圧洗浄機はその名の通り圧力が高く、使い方を誤ると外壁そのもののダメージにつながる場合もあるので、職人の知識と仕事が仕上がりを左右します。
様々な業務用高圧洗浄機の種類
近年、家庭用高圧洗浄機が普及したこともあり身近になってきていますが、外壁塗装工事で使用する高圧洗浄機は業務用です。一般的な家庭用高圧洗浄機の水圧は8~12Mpa(メガパスカル)で、業者が使う高圧洗浄機は14.7Mpa以上といわれています。高圧洗浄機の種類を比較してみましょう。
ハイパワーのガソリンエンジン式
業務用高圧洗浄機は、ガソリンエンジン式のものが一番多いです。ガソリンエンジンを使用しているためハイパワーで水圧が高いのが特徴です。短い時間で広範囲の洗浄が可能になります。また、電源が取れない場所でも使えるのも利点です。デメリットといえば、エンジン音が大きいことです。近隣の方には、作業日には騒音があることをあらかじめ伝えておくことも大切です。
サイレントタイプのインジェクションモーター式
耐久性に優れ、モーター内部の摩擦音がないため音が静かでハイパワーなのがインジェクションモーター式の高圧洗浄機の特徴です。機能性に優れているため、密集度の高い住宅地に向いているといます。デメリットは、西日本(60Hz)と東日本(50Hz)の電圧が違うため使用地域が限られることです。全国各地で施工を請け負う業者は使っていないことが多いようです。
全国で使用可能なユニバーサルモーター式
ユニバーサルモーターの機種は、インジェクションモーター機種よりも軽量で低価格なのが特徴です。ただし、モーター内部のカーボンブラシの摩擦音があり、ややうるさいです。それなりの耐久性を見込め、50Hz-60Hz共用電圧なため、西日本でも東日本でも使用可能です。
業務用高圧洗浄機の相場
機種のスペックにより価格は大きく変わります。ガソリンエンジン式のものは、ニルフィスクの冷水タイプであれば20万円代からありますが、蔵王、ケルヒャーなどは50万円~100万円超と様々です。温水タイプであれば、さらに価格は上がります。
モーター式の場合は、電圧により価格が変わります。100Vであれば、10万円以下から20万円くらいのものが多いです。200Vのものであれば、パワーが上がる分価格も上がります。20万円から50万円が相場でしょう。様式は異なっても、機能細部や付属品、スペックなどで価格は大きく異なります。(※上記は2015年8月現在)
手抜きはないか?見積もり時に確認しよう
中には、高圧洗浄を2~3時間で済ませて作業完了とする業者がいます。先にも触れましたが、高圧洗浄作業は外壁の状態を確認しながら古い塗膜などをこそげ落とす手間がかかる工程です。一般的な一戸建て(35㎡ほど)ですと、外壁と屋根の洗浄作業で7~8時間かかり、さらに乾燥のためにもう1~2日空けることが必要とされます。
また、見積書などに「高圧洗浄作業一式」とまとめられていたりする場合も注意が必要です。㎡あたりで作業単価が提示されるべきなので、価格の根拠が明確に提示されていない場合は内訳の確認をしましょう。水道代は、家主負担となるので事前にどれくらいの水道代を目安にすればよいかも確認しておくほうがよいでしょう。地域や壁の広さなどにより合計の水道代は異なりますが、一日の作業では数千円でおさまる場合がほとんどです。
外壁塗装はどうしても劣化していきます。ですが、仕上がり時と同様の状態をどれだけ長く保てるかは施工業者で大きく変わります。塗装前にかかる下準備工程の重要性を認識し、抜かりない施工を行う業者か見極めも必要です。知識と技術を合わせ持った信頼できる外壁装業者に依頼しましょう。
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