このページで分かること・身につくことこのページでは「遮熱塗料」の特徴について説明していきます。合わせて『ウレタン塗料の特徴』と 『シリコン塗料の特徴』もご確認いただくと比較ができます。
外壁塗装コンシェルジュ 塗装工事のアドバイザー
「遮熱塗料って何ですか?」
「熱を遮断できる塗料があるって本当ですか?」
室内の温度を気にされる方で注目されている塗料が、「遮熱塗料」です。
遮熱塗料とは?
太陽から受ける熱をブロック!快適な室温に保って、省エネ効果も抜群
地球温暖化による異常気象で、地域によっては毎年7月から9月まで、気温が35℃を越える暑い日が続いているのが現状です。
夏場のうだるような暑さで冷房を常に稼働せざるをえない状況が続き、「電気代がもっと安くならないかな」「この暑さは何とかならないかな」と悩まれているご家庭は多いのではないでしょうか。
東日本大震災による原発問題などで「節電=エコ意識」が強くなり、個人宅でもソーラーパネルの設置や蓄電器などの自家発電装置の導入をされているご家庭も増えてきました。
そんな中、夏の暑さ対策に有効で比較的手軽に導入できる、省エネ対策として注目されている遮熱塗料についてご紹介します。ご家庭における光熱費削減の一つのアイディアとしてお役立てください。
遮熱塗料の特徴
住宅の屋根、そのほかにも屋上、ベランダ、外壁に塗装するだけで省エネ効果が期待でき、暑い夏場の室内環境を向上させ過ごしやすく、冷房の節約に役立つのが遮熱塗料です。
真夏の建物は太陽の直射日光を受け、屋根や屋上、外壁の表面温度が50℃~80℃以上になることもあります。
そのため断熱材が入っている建物で、どんなに空調で温度を下げても室内に熱が伝わり室内温度が上昇してしまいます。
遮熱塗料は室温の上昇に効果あり
太陽エネルギーの分布は赤外線50%、可視光線47%、紫外線3%で赤外線は物体に当たるとそのほとんどが熱エネルギーに変化してしまいます。
遮熱塗料は太陽光が熱エネルギーに変わる前に塗膜部分でその大半を反射し、熱が室内に伝わることを防ぐことで室温上昇を抑えます。
遮熱塗料はヒートアイランド対策に効果あり
真夏の屋根や外壁に蓄えられた熱を外部へ逃がす熱放射は、周囲の温度を上昇させる原因になってしまいます。これがヒートアイランド現象の原因の一部につながっているのです。
遮熱塗料は太陽の光が熱へ変化することを抑える効果があるので、ヒートアイランド現象を防ぐことにも一役買っています。
都心のヒートアイランド対策としても注目されていて、地域によっては補助金が出る自治体などもあります。
遮熱塗料はコスト削減に役立つ
遮熱塗料は屋内の温度上昇を抑えることによりエアコンの負担を減らし、光熱費を削減することができます。
さらにエアコン使用量の削減により二酸化炭素の排出が抑えられ地球温暖化対策にも非常に有効です。ただし、遮熱効果で冷房費の節約に役立ちますが、断熱材とは違うので冬場の室内温度を保温する効果はありません。
遮熱塗料ってほんとに効果あるの?
「遮熱塗料って本当に効果があるの?」と疑問を抱く方は多いのではないでしょうか。一般的に何もしていない住宅に比べると、遮熱塗料を塗装した住宅のほうが室内の温度上昇を抑制できることが実証されています。
通常の塗料と遮熱塗料を比較した場合、真夏の屋根の表面温度は約15~25℃低減でき、体感温度でいうと約1~3℃程度の温度上昇を抑制し約15%の電気代が節約できると言われています。
遮熱塗料は太陽光が熱に変わるのを抑える機能をもちますが、保温・断熱効果がないため外気温から伝わってくる熱を抑える効果はありません。
そのため、冷房がいらなくなるわけではありませんが設定温度を上げて、冷房への負担を軽くすることができるので省エネ効果には大いに役立ちます。
遮熱塗料は色で効果が違ってくる
遮熱効果は色によっても違いがあり、黒と白では効果はまったく異なってきます。遮熱塗料の黒と一般塗料の白では、一般塗料の白のほうが太陽光反射率も大きく遮熱効果も大きいため、遮熱効果を期待するのであれば明るい色を選ぶことも重要な要素です。
また、遮熱塗料を塗装することで屋根表面の温度が低くなり太陽光線を反射するため、一般的な塗料よりも塗膜の寿命が長くなり、次回の塗り替えまでの期間を延ばすこともできるためより経済的です。
遮熱塗料と断熱塗料の違い
太陽光からの熱エネルギーを抑え、室内の急激な温度上昇を防ぐ塗料として「遮熱塗料」と「断熱塗料」があります。
遮熱塗料も断熱塗料も環境に優しいエコ塗料として注目されています。基本的な構造は一緒ですが、簡単にいうと熱を反射するのが「遮熱塗料」、熱を伝わりにくくするのが「断熱塗料」です。
遮熱塗料は熱を反射して遮ります。太陽光を効率よく反射し、建物が受ける熱の影響を低減することで室内の温度上昇を抑制します。
さらに、ふく射熱(放射熱)によるヒートアイランド現象の抑制と省エネ、節電により二酸化炭素が削減でき地球温暖化現象の抑制にも貢献できる環境に優しい塗料です。
夏場は節電効果や快適な住空間をつくることができますが、冬場は日光を反射することでふく射熱が溜まらず、冷たい外気温を室内へそのまま伝えてしまうため節電には逆効果になってしまいます。
遮熱塗料の保温効果
一方で断熱塗料は熱を溜めこみ保温します。太陽光からの熱源を塗膜にため込む断熱材の役割です。それに加え遮熱塗料のように反射機能も持ち合わせています。
太陽光による熱伝導を抑えて夏は室内の温度をさげ、冬は室内の熱を外に逃がさないため一年中快適な住空間をつくり年間を通じて冷暖房費の節電になります。
また、伝導率を抑える断熱塗料は保温だけでなく防音、防カビ効果も期待できます。省エネ、節電により二酸化炭素が削減でき地球温暖化現象の抑制に貢献でき環境に優しい塗料です。
しかし、遮熱塗料は一般的な塗料と工程数が変わらないため費用はあまり変わりませんが、工程の数が多い断熱塗料は費用が高くなります。
遮熱塗料と相性の良い屋根
遮熱塗料を塗装して効果が得やすいのはどんな家なのでしょうか。簡単にいうと太陽光を受けて暑くなりやすい家に遮熱塗料は効果を発揮します。具体例としては以下があげられます。
金属屋根の家
遮熱塗料がもっとも効果を発揮するのは金属屋根で、素材としては「トタン」「ガルバリウム鋼板」「アルミ」が挙げられます。金属は熱伝導がとてもよく薄いため、太陽光からの温度がすぐに伝わり表面が一番熱くなるので遮熱塗料が効果を発揮します。
吹き抜けのある家
天井が吹き抜けていると部屋全体の容積が増え、暑い空気を溜めてしまうので冷房が効きにくくなります。特に吹き抜けた天井が平らではなく斜めになっていると遮熱塗料が効果を発揮します。
吹き抜け天井の屋根にはガルバリウム鋼板が多く使われており、斜め天井には小屋裏空間がなく断熱材があっても小屋裏換気が十分にできていないことが多いため、小屋裏に空間があるということは、そこに「空気の層」があるということで「空気の層」には熱伝導率が低く熱が伝わりません。
吹き抜けていて小屋裏の仕切りがないと屋根の表面温度が直に近い状態で入ってしまうので遮熱塗料で少しでも屋根の表面温度を抑えておく必要があります。
3階建の家
3階建ての最上階は日がよく当たり、天井が低い場合が多く暑さが部屋にすぐこもり小屋裏空間がないため、断熱材があっても小屋裏換気が十分できない場合が多い傾向があります。
特に3階建ての斜め壁の部分には日差しがよく当たる場合が多く、軒先の出幅がない場合は外壁もすべて太陽光が当たってしまいます。これらの条件から3階建ての家には確実に遮熱塗料が効果を発揮するといえます。
2階にリビングがある家
2階にリビングがある家は普段生活する部屋が屋根から近く、日差しがよく当たり窓の開口部が多いため、1階に比べ部屋の温度が高くなります。特に2階リビングが吹き抜けになっていて天窓が付いている場合、冬場は暖かくてよいのですが、夏場は部屋全体が暑くなってしまいます。
また、二世帯住宅の場合では2階世帯は全室最上階となるのでどの部屋も温度が高くなります。二世帯住宅の場合は逃げ場がなく、少しでも体感温度が下がれば省エネにもつながるためコストパフォーマンスの上でもお得な選択といえます。
遮熱塗料は建物を涼しくする効果があり省エネや節電による二酸化炭素を削減することができるため、地球温暖化防止やヒートアイランド現象の抑制にも貢献できる地球環境に優しい塗料です。遮熱塗料で太陽光線を防ぎエコで快適な夏を過ごしましょう。
塗料の費用もご確認される場合は、「外壁塗装の適正価格は単価相場で判断できる」を合わせてご確認ください。
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