- | 雨漏り(28)
雨漏り修理の種類を知っておくと、あなたのお家の修理やメンテナンスが考えやすくなります。
外壁塗装コンシェルジュ アドバイザー
「これってもしかして雨漏り…!?」
「天井に雨漏りの染みが出来てる…。」
このように、お家で雨漏りしているところを見つけると、一気に不安な気持ちに襲われると思います。
しかし、とりあえず雨漏りの修理を考えようとしても、一体どんな修理が必要になるのか分からないため、ますます不安になってくることに。
私も自室で雨漏り経験がありますが、ポタポタという雨漏りの音が不安で、眠れない夜もありました…暮らしの不安って本当に大きいものですよね。
どんな修理を行うことになるのか、考えやすくするためにも、雨漏り修理の種類について、私と一緒に見てもらえると嬉しいです。
雨漏り修理の種類を確認しよう
「雨漏り修理」と聞くと、あなたはどんな修理を思い浮かべますか?
「雨漏り部分に防水用のシートみたいなのを貼る」
「とりあえず何かで雨漏り箇所を塞ぐイメージ」
などなど、様々な修理を想像できると思いますが、雨漏り修理の種類は、あなたが思っているよりも多いかもしれません。
なぜかと言うと、雨漏りの原因は様々なものが考えらえるから。
お家の中に雨水が侵入するようになってから間もない場合は、少しの補修で済む場合もあれば、長い間雨漏りが続いていたり、被害が大きい場合は、大掛かりな工事になる可能性もあります。
- 雨漏りの応急処置
- 本格的な雨漏り修理
- お家のメンテナンスも兼ねた雨漏り修理
このように、雨漏りの規模や工事範囲によって、雨漏り修理の種類を段階的に分けることができるため、雨漏り修理にはどんな種類があるのか、私と一緒に詳しく見てもらえると嬉しいです。
1.雨漏りの応急処置
応急処置は、「本当は本格的に修理するべきだけど、事情があって今はとりあえず簡単に直してほしい」という場合の対応。
そのため、完治しているわけではなく、応急処置を行なったとしても、いつ雨漏りが再発するか分からない状態です。
しかし、2019年に関東や東北を襲った台風では、大規模な被害が広範囲に起きたため、業者さんの対応が追いつかず、待っている間はブルーシートで雨漏りをしのぐお家も数多くありました。
また、「数ヶ月後に増改築の予定があるから、その時に本格的な修理をしたい…。」というように、お家の事情で今は応急処置に留めておきたい場合もありますよね。
清掃
突然お家で雨漏りが起きると、不安になってしまうかもしれませんが、場合によっては、お掃除をするだけで雨漏りが和らいだり、改善することもあります。
多いのは、雨樋にゴミや泥が詰まった影響で雨漏りしているパターンで、屋根や雨樋などの高いところは、清掃する機会も少ないため、もしかするとお掃除だけでトラブルが解決するかもしれません。
防水テープ
防水テープは、名前の通り、テープを貼ったところの水漏れを防ぐことができます。
アルミなどで出来ており、上から塗装をして目立たなくできるテープもありますが、防水テープが貼れる下地でなかったり、丁寧に貼られていないと、すぐに雨漏りが再発してしまうことに。
コーキング(シーリング)
コーキングとは、お家の工事でよく行なわれる補修の一種で、コーキング材(シーリング材)と呼ばれる樹脂を使います。
ゴムのように弾力があり、接着や密閉する力があるため、ひび割れや釘の浮きなど、ちょっとした隙間を埋めたい時に大活躍。
ただし、コーキング材にも様々な種類があるため、お家の部位に合った材料を使わなければ、すぐにコーキング材が剥がれてきてしまうだけでなく、何でもコーキングすればいいという訳ではないので、適正な補修方法でなければ、逆に雨漏りを悪化させてしまうこともあるんです。
ブルーシート
ブルーシートでの応急処置は、雨漏りの応急処置の中でもかなり簡易的。
お家そのものに手を加えるわけではなく、ブルーシートでフタをするだけの形になるため、出来るだけ早めに、きちんと雨漏り修理しなければいけません。
しかし、頑丈でなくとも雨水の侵入を防ぐ効果はあり、2019年に台風の影響が大きかった地域では、業者さんを待つ期間、ブルーシートでしのぐお家が増えました。
2.本格的な雨漏り修理
本格的な雨漏り修理は、雨水の侵入を根本から止める工事となるため、応急処置による一時的な補修に比べて、工事費用は高くなりますが、雨漏りをしっかり止めることができます。
ここでお話しさせて頂いているのは、雨漏り補修の一例で、お家は部位ごとに、いろいろな部品や材料で作られているため、それぞれが影響し合い、様々な要因が重なって雨漏りすることも多いです。
それだけ原因の数や修理方法の数は何種類にも及び、勉強してきた私も知らない修理がまだまだたくさん。
そのため、お家の構造をきちんと理解していて、適正な判断ができる優良業者さんを選ぶことが大切になります。
また、雨漏りを止められたとしても、お家全体が傷んできていて、メンテナンスの時期を迎えている場合は、また別の箇所から雨漏りが起きてもおかしくないため、お家全体のメンテナンスが必要かどうかも、業者さんに見てもらってほしいです。
【屋根】板金交換
スレート屋根や金属屋根には、板金と呼ばれる金属板が取り付けられており、山部分は棟板金、谷部分は谷板金や谷樋(たにとい)板金と言い、軒先やケラバと呼ばれる屋根の端にも板金は付いています。
しかし、板金部分は雨風に弱いからこそ板金で覆われており、その板金が浮いたり剥がれると、雨漏りしやすくなってしまうんです。
とくに、棟板金や軒先、ケラバの板金は風でダメージを受けやすく、谷板金は雨水が集中するため、それぞれに雨水が侵入しやすいところ。
板金の下に敷かれている、ルーフィングと呼ばれる防水シートの張り直しも一緒に行うことが多いです。
【屋根】漆喰(しっくい)の塗り直し
あなたのお家が瓦屋根の場合は、漆喰と呼ばれる石灰の粘土によって、屋根の棟瓦(山部分の瓦)が固定されている作りかもしれません。
漆喰は、雨風を受け続けることによってひび割れや崩れが起きる場合があり、そこから雨漏りしていることも。
屋根の漆喰を塗り直すには、棟部分の瓦や、漆喰、ルーフィング(防水シート)などを一旦剥がして、新しいルーフィングや漆喰にしたあと、瓦を取り付けます。
このように、瓦屋根の棟を取り付けなおす工事は、「棟の取り直し」とも呼ばれ、瓦は元々の瓦が傷んでいなければ、そのまま使うことができるのも、瓦屋根の良いところです。
【屋根】屋根材の差し替え
一般的なお家によく使われるスレート屋根は、屋根材を部分的に差し替えることによって雨漏りを直せる場合がありますが、注意して施工しなければ、逆に雨漏りを悪化させてしまう可能性もあります。
スレート屋根は、1枚につき4本の釘で固定されており、差し替える時は工具で釘を切断します。
しかし、慎重に作業しなければ、屋根材の下に敷かれているルーフィング(防水シート)を破ってしまったり、釘穴を広げてしまい、これまでとは別の原因で雨漏りが発生してしまうことに。
また、新しいスレートを取り付ける時はコーキング材で固定し、釘での固定に比べると屋根材が剥がれやすい状態になるため、差し替える範囲が広い場合は、全体的なメンテナンスがオススメです。
【外壁】ひび割れ補修
外壁にひび割れが発生したまま放置しておくと、ひび割れの幅や深さ、長さがどんどん広がって、雨漏りに繋がる恐れがあります。
コーキングによってひび割れを塞いだ後、元の外壁に色を揃えて上から塗装するのが一般的ですが、場合によっては部分的に外壁を撤去して、新しく作り直す必要が出てくるかもしれません。
【外壁】サイディングの目地(めじ)コーキング補修
サイディングボードと呼ばれるパネルのような外壁材を、お家に張り付けて作られるサイディング外壁には、必ずサイデイングボードの継ぎ目があります。
継ぎ目は目地と呼ばれ、コーキング材で隙間を埋めてあるため、雨水が侵入するのを防いでくれていますが、目地のコーキング材に縮みや亀裂がある場合は、雨漏りが起きやすいです。
古いコーキング材を撤去して、新しいコーキング材を入れることによって、目地から雨水が入り込むのを防ぐことができます。
【外壁】窓サッシや配管のコーキング補修
窓のサッシや配管、通気口などは、外壁をくり抜くように取り付けられていますが、それぞれの継ぎ目は、コーキングによって隙間ができないようになっています。
しかし、コーキング材が劣化すれば、外壁との間に隙間ができて、雨水が外壁の内部に入り込んでしまうため、コーキング補修で雨漏りを止められることも。
【雨樋】雨樋修理・交換
お家の雨樋は、屋根や外壁のふちに、ひっそりと付いているだけなので、あまり重要視しないかもしれませんが、雨漏りを防ぐためにはとても大事な部分です。
雨樋が歪んでいたり、使う雨樋の種類や傾きが適正でなければ、キレイに雨水を受け流すことができず、外壁や窓サッシに流れ続けてしまい、雨漏りに繋がることも。
しっかり固定し直すだけで雨漏りが改善することもありますが、雨樋そのものを交換する必要が出てくる可能性もあるため、きちんと雨樋の構造を知っている優良業者さんを選ぶことが大切になります。
3.お家全体のメンテナンスも兼ねた雨漏り修理
「雨漏り修理」というと、部分的な工事で済むイメージがあるかもしれませんが、これからの暮らしを考えた場合、全体的なメンテナンスを行なった方がいい状態になっているかもしれません。
築年数が20年を超えていれば、お家全体の劣化が進んでおり、塗装工事などの定期的なメンテナンスをする時期でもあります。
そのため、雨漏りしたところだけ修理をしても、近いうちに別の部分でトラブルが起きる可能性も。
逆に、お家全体のメンテナンスとなる工事でなければ、雨漏りを止めるのが難しい…というところまで雨漏り被害が深刻な場合もあるため、優良業者さんにお願いして、お家の状態を丁寧に見てもらうことが第一です。
【屋根】葺き替え(ふきかえ)
屋根の葺き替え工事は、屋根材を新しいものに交換する工事のことですが、屋根材をすべて剥がすことができるため、下に敷かれているルーフィング(防水シート)や、下地の板となる野地板(のじいた)も確認することができます。
ルーフィングは、屋根の内側に雨水が侵入するのを防ぐ、最後の砦でもあるため、穴が空いたり破れてしまえば、雨漏りに直結。
また、雨水がルーフィングを通り抜けて野地板に流れ続ければ、野地板が腐って柔らかくなり、屋根全体が弱く危険な状態になってしまうんです。
葺き替え工事は、このようなルーフィングや野地板からしっかり直すことができるため、費用は高いですが、工事後は雨漏りに怯えることなく、安心して過ごすことができます。
【屋根】重ね葺き(カバー工法)
屋根の重ね葺きはカバー工法とも呼ばれ、現在の屋根の上から新しい屋根材を被せる工事です。
瓦屋根にはカバー工法が使えませんが、スレート屋根や金属屋根には使うことができ、軽くて丈夫なガルバリウム鋼板という金属屋根を被せることがほとんど。
板金を外してから、屋根材の上に新しいルーフィングとガルバリウム鋼板を取り付けていきます。
ただし、屋根の下地が大きく劣化している場合は、カバー工法でフタをすると下地の補修が難しくなるため使うことが出来ず、優良業者さんに適正な判断をしてもらう必要があるので注意してほしいです。
【外壁】外壁塗装
外壁のひび割れなどで雨漏りが起きている場合は、部分的な雨漏り修理だけでなく、外壁全体を塗装工事する時期がきていないかどうかも見てもらいましょう。
色あせやコケ・カビの発生が目立っていたり、ひび割れが何ヵ所もあるなら、塗り替え時期が来ている証拠。
塗装が劣化して剥がれてくると、外壁を保護する膜がなくなってしまうため、雨水が浸透しやすくなって、外壁材を傷めてしまうんです。
外壁塗装はペンキを塗る工事ではありますが、ひび割れなどの補修もセットで行われるのが基本なので、定期的に塗装工事をしておけば、自然と雨漏り対策することにもなります。
【外壁】外壁張り替え
サイディング外壁は、メンテナンスをしないまま放置していると、サイディングボードに大きく割れや崩れが起きたり、反りかえってしまう事もあります。
さらに、サイディングボードの奥に張り付けられている防水シートが劣化していると、サイディングボードのひび割れ補修や塗装工事をしても、雨漏りが再発する危険性もあるんです。
現在の外壁材を撤去して、新しい外壁材に張り替えるメンテナンスは、防水シートなどの下地から交換することができるため、工事費用は高くなりますが、約10年は雨漏りの心配もなくなります。
また、お家の見た目がガラリと変わるため、まるで新築のような雰囲気になり、気持ちもリフレッシュできて嬉しいですよね。
【外壁】外壁カバー工法
現在の外壁材に、新しい外壁材を重ね張りするカバー工法は、屋根のカバー工法と同じく、軽くて頑丈な金属製の外壁材を使うことが多いです。
雨漏りの原因によっては、外壁のカバー工法で雨漏りを改善できる場合がありますが、外壁の劣化が酷い場合や、下地が傷んでいる場合は、カバー工法でメンテナンスを行うことができません。
そのため、知識や経験をきちんと持っている業者さんに、お家の状態を調査してもらうことが大切で、工事を行なう時も、状況に合った適切な方法で進めなければ、結局雨漏りが止まらない…というトラブルに繋がる恐れもあります。
カバー工法や、張り替え工事よりも安い価格で、外壁材の見た目も変えることができますが、まずはあなたのお家に使えるかどうかを、優良業者さんに判断してもらってほしいです。
【ベランダ】トップコート
ベランダの床は、特殊なシートや樹脂によって防水層が作られており、雨水が床に侵入せず排水口へキレイに流れるようになっています。
しかし、ベランダの防水層が劣化してくると、下の階で雨漏りが起きることが多く、ベランダ防水のメンテナンスが必要。
ベランダ防水の傷みが深くなければ、一番表面の層となるトップコートを塗り直すだけで済む場合もあり、ひび割れがあれば補修してからトップコートで保護します。
【ベランダ】ベランダ防水工事
ベランダの床が酷く劣化している場合は、防水層の下地から新しく施工する必要があり、トップコートだけの施工よりも工程が多くなります。
また、本来は排水口に向かって掛けられている傾斜が弱まり、水が上手く流れず床にとどまってしまう時も、下地からのメンテナンスが必要です。
雨漏り修理で注意してほしい事
ここまで、雨漏り修理の種類について、一緒に見ていただきありがとうございます。
いろいろな種類がありましたが、ここで見てもらったのはあくまでも一例に過ぎず、お家はたくさんの材料が複雑に組み合わさって出来ているため、雨漏り修理の方法も状況に応じて細かく変わってくるもの。
あなたのお家で起きている雨漏りも、簡単に直せるかもしれないし、様々な部分の劣化が原因であれば、それだけ大きな工事になるかもしれません。
雨漏り修理について、あなたに注意してほしいことはたくさんありますが、「単純ではない」ということだけは覚えておいてほしいです。
もう少しほかの注意点も、一緒に見ていければと思うので、雨漏りの不安をしっかり解決するためにも、一つ一つ確認していきましょう。
【注意1】築20年以上なら屋根の葺き替えがオススメ
あなたのお家が築20年を過ぎている場合は、部分的な雨漏り修理で済ませるよりも、屋根の葺き替え工事を検討してみてほしいです。
屋根や外壁は、10年ごとに塗装工事でメンテナンスを行なうのが一般的ですが、屋根材の下に敷かれている、ルーフィング(防水シート)や野地板といった下地部分の劣化は、塗装だけでは対処できません。
そのため、定期メンテナンスは毎回塗装で大丈夫というわけではなく、お家が築20~30年になる場合は、葺き替え工事をしてルーフィングや野地板から新しくするのがオススメ。
葺き替え工事を実際に行う時、屋根材を剥がしてみたら、ルーフィングがボロボロになっていたり、野地板が腐ってきていたという事もあるため、下地からしっかり健康な屋根にしておくと、家族みんなの安心に繋がります。
【注意2】雨漏りの放置はシロアリの元
シロアリは、湿った木材を好む害虫で、お家の雨漏りを放置していると発生させてしまうことがあります。
身近でシロアリ被害を聞かないと、「まさかウチにシロアリなんて出ないでしょ」と思ってしまいますよね。
しかし、シロアリ被害は、木造住宅であればどのお家に起きてもおかしくないトラブルで、建物の骨組みを食い荒らされ、スカスカの状態にされてしまうため、他人事とは思わないでほしいです。
雨漏り被害が小さいうちに修理をしていたり、雨漏りが起きないように定期的なメンテナンスをしておけば、最小限の費用でお家を守っていくことができますが、シロアリ被害に遭ってしまうと、駆除や防除だけでなく大規模な工事が必要になって、費用もかさむことに…。
お家に起きる劣化やトラブルが大きくなればなるほど、家族の不安も大きくなってしまうので、みんなが笑顔で過ごせるように、早めの雨漏り修理がオススメです。
【注意3】雨漏り発生と雨水の侵入が同時とは限らない
あなたがお家の雨漏りに気が付くのは、お部屋の壁や天井に雨染みを見つけたり、雨水がポタポタ垂れてくるのを発見した時だと思います。
しかし、昨日から雨染みが出来たとしても、雨水がお家に侵入し始めたのは、もっと前からかもしれません。
屋根のルーフィング(防水シート)が劣化して、下地となる野地板が雨水にジワジワとさらされ続ければ、野地板が腐ってきてしまうことも。
さらに劣化が大きくなって、雨水の入り込む量が多くなり、天井裏から段々と天井の表面へ、雨染みとして表れることで初めて雨漏りに気が付く場合もあるため、実はあなたが気が付くもっと前から、雨漏りは起きていたかもしれないんです。
雨漏りを見つけたら、早めに優良な業者さんを呼んで、しっかり調査してもらうようにしましょう。
【注意4】その場しのぎの雨漏り修理に注意
雨漏り修理後、初めての雨…しかし、結局雨漏りはまだ止まらず…こんな修理はしたくないですよね。
知識のない業者や、お金をだまし取るために手抜き工事をする業者は、その場しのぎの工事だけで済ませてしまうことがあります。
そのまま逃げられてしまえば、無駄なお金を支払っただけでなく、雨漏りしたままのお家が取り残されたまま。
騙されてしまわないためにも、不適切な雨漏り修理について、私と一緒に見てもらえると嬉しいです。
ラバーロック工法
ラバーロック工法は、瓦屋根の瓦を部分的に固定して、ズレなどを防ぐ工事のことで、コーキング材と呼ばれる樹脂を瓦の隙間に注入してくっつけます。
ただし、瓦の四隅をピッチリコーキング材で埋めてしまうと、屋根瓦に隙間が一切ない状態となり、屋根の構造上、雨漏りしやすくなってしまうんです。
隙間を塞げば、雨水も瓦の裏側に入り込まないんじゃない?と考えるかもしれませんが、瓦の裏側に雨水が侵入しても排出されるように、瓦一枚一枚の継ぎ目には元々隙間が空いています。
しかし、隙間を塞いでしまうと、雨水の逃げ道がなくなって内部に貯まってしまい、雨漏りしてしまうことに。
適正な方法であれば、屋根瓦を強くできるラバーロック工法ですが、不適正な方法で行う業者を選んでしまわないよう、注意してほしいです。
棟板金(むねばんきん)のコーキング
スレート屋根や金属屋根に使われる板金の中でも、一番てっぺんの山部分に取り付けられる棟板金は、適正な施工がされなければ、すぐに雨漏りする原因となったり、簡単に飛ばされてしまうことにもなります。
棟板金は釘でしっかり固定されていますが、棟板金と屋根材の間には、隙間が空いている必要があり、棟板金の裏側に雨水や湿気が入り込んでも、逃げられるようにしてあるんです。
しかし、棟板金と屋根材の隙間をコーキングでピッチリ埋めてしまうと、内部に湿気が溜まってしまう事に。
棟板金の下には貫板(ぬきいた)と呼ばれる下地、さらに下には屋根材、ルーフィングという順番に重なっていますが、水分が溜まることによって貫板が腐り、棟板金が剥がれる原因にもなるため、不用意にコーキングで隙間を塞いではいけないことが分かりますよね。
棟板金同士の継ぎ目や、棟板金と釘の隙間であれば、コーキングで雨水の侵入を防ぐべきですが、知識のない業者や悪徳業者は、何でもかんでもコーキングで埋めてしまいがちなので、注意が必要です。
【注意5】状況に合った工法でも適正な修理でなければ意味がない
例えば、築30年のお家で、一度も屋根のメンテナンスをした経験がない場合は、実際のお家の状況もしっかり調査した結果、葺き替え工事をした方がいいという事になったとします。
築30年ともなれば、雨漏り箇所だけの修理や塗装工事だけで済ませるのではなく、葺き替え工事が最適な工法となってもおかしくはありません。
しかし、提案してもらった工事方法がお家に合っていても、実際の工事が不適正な方法で行われてしまっては、雨漏りを悪化させてしまう可能性も…。
一つ、屋根のルーフィングを例にして見ていきましょう。
施工後は隠れてしまうルーフィング(防水シート)の重要性
屋根の防水シートとなるルーフィングは、幅が約1メートルあり、細長いカーペットのようになっていて、屋根の下からてっぺんに向かって重ねながら敷いていきます。
そのため、ルーフィングは、上下左右に重なり合う部分ができますが、国土交通省が定める建築工事の仕様書(施工の決まり)で、重なり幅が決められており、10ミリ以上、20ミリ以上など、部位ごとで幅の決まりは違うんです。
重なり幅が、規定どおり十分に確保されていないと、雨水が侵入しやすくなるため、単純に「葺き替え工事終わりました!」とキレイに仕上げてもらっても、このようなルーフィングなどの見えない部分で不適正な施工をされてしまっては、雨漏りに弱いお家のまま。
適正な工事ができる優良業者さんにお願いして、見た目だけでなく構造上も、しっかり雨漏りを防ぐことが出来るお家にしてもらってほしいです。
適正な雨漏り修理は業者選びが肝心
ここまで私と一緒に見てもらえると、何となく分かると思いますが、雨漏り修理は、業者さんの選び方がものすごく大事。
業者選びに失敗すると、無駄なお金を支払うことになったり、雨漏りが再発、酷い場合は修理が原因で別の雨漏りを引き起こすことも…。
きちんとした修理を行なって、雨漏りの不安を解消するためにも、雨漏り修理をお願いする業者さんを選ぶときは、
- 丁寧な建物調査で雨漏りの原因を突き止めてくれる業者さん
- 業者さんのお話しにあなたが納得できるかどうか
- 不安なら相見積もり
この3点を頭に入れてもらいながら、業者選びをしてほしいと思っているので、私と一緒に一つずつ見てもらえると嬉しいです。
丁寧な建物調査で雨漏りの原因を突き止めてくれる業者さん
雨漏り修理をする上で大切なのは、原因を突き止める事。
見当違いな部分を修理してもらい、お金を支払っても、まったく違うところに原因があれば、お金も時間も無駄に終わってしまいます。
雨漏りは、雨水が侵入してくるところと、雨水が出てくるところが離れていることも多く、入念に調査を進めた結果、思わぬ場所から侵入して屋根裏を伝ってきていた、という事も珍しいことではありません。
もちろん、修理そのものを適正に行うことも大切ですが、根本からしっかり解決するためにも、まずは建物調査で雨漏りの原因を突き止めることが最重要です。
業者さんのお話しにあなたが納得できるかどうか
お家の雨漏りを直してもらう業者さんは、あなたが納得できる人でなければ、安心してお願いできないですよね。
そのため、建物調査のあと、雨漏りの状況や経路、修理方法について話してもらう時に、あなたが納得できる内容かどうかを、よく考えてほしいです。
納得できるかどうかを判断するためには、業者さんからの説明で分からない事や不安な事があった場合に、必ずすべて質問することがとても大切。
あなたが理解できるまで、掘り下げて聞いていき、それでも業者さんのお話しに納得できなければ、ほかの業者さんから話を聞いてみるのがオススメです。
不安なら相見積もり
業者さんのお話しに対して、
「本当にこの業者さんの考えは正しいのかな?」
「いまいち納得できない…。」
「このままお願いするのはちょっと不安かも…。」
このような気持ちが引っかかっている場合は、あせらずに、別の業者さんのお話しも聞いてみてほしいです。
早く雨漏りを直したい…という気持ちが大きいと思いますが、業者さんへの不安も大きい場合は、工事後も不安が残ってしまうはず。
あなたが安心して修理を任せることができる業者さんを選べば、お互いが納得して進められるため、契約前や工事中にちょっと気になったことも、気軽に質問しやすくなり、不安を残さずに工事へ臨むことができます。
また、早く雨漏りを解決したくて、慌てて業者さんを選んだ結果、手抜き工事をされて雨漏りがなかなか解決しない…というトラブルになれば、逆に雨漏りの解決がどんどん遅れていくことに…。
確実に雨漏りを直すためにも、業者選びをじっくりしておくのが近道です。
このページを見てくれたあなたへ。
ここまで私と一緒に見ていただき、ありがとうございます。
雨漏り修理の種類について確認してきましたが、あなたの抱える悩みや不安が少しでも解決に向かえば嬉しいです。
お家で雨漏りが起きると、雨が降るたび不安になりますし、雨漏りの音が心配で眠れない夜もあるかもしれません。
私たちは、どんな小さなことからでもご相談を無料で受け付けているので、お気軽に以下の雨漏り修理に関するご相談フォーム・お電話にてご連絡くださいね。
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お家の雨漏りで不安を抱えるあなたへ
私も自室の雨漏りを経験したことがありますが、「次の雨は大丈夫かな…。」「これ以上ひどくなったらどうしよう」と、不安が募りますよね。
しかし、適正な雨漏り修理をしてもらわなければ、雨漏りが止まらなかったり、悪化したりする恐れもあるので、工事も心配だと思います。
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